はい出ました。
「バスの運転手が1000万円?おかしいと思いませんか?」
出ました出ました。
嫉妬エンジン全開ワード。
この瞬間、あなたの脳内では何が起きるか。
- 「え、高すぎない?」
- 「税金でしょ?」
- 「運転してるだけで?」
はい、ここまでがテンプレです。
でもね、これ、経済破壊の入り口なんですよ。
🎭 実況解体①:「運転してるだけ」って何?
「運転してるだけ」って言うけどさ。
あなたの家族を乗せて、
満員の通勤ラッシュで、
雨の日も雪の日も、
クレーム受けながら、
事故ったら人生終わる責任を負って、
時間通りに走らせて、
それを毎日やる。
それを「だけ」って言えるメンタル、すごくない?
このロジック、言い換えるとこう。
「医者って診察してるだけでしょ?」
「パイロットって操縦してるだけでしょ?」
仕事の価値を“動作の単純さ”で語るのは、
経済を知らない人の特徴です。
賃金は
- 責任
- 技能
- 供給制約
- 労働時間
- リスク
で決まります。
「だけ」論は、完全にポピュリズム用の言葉。
🎭 実況解体②:「1000万は高すぎる」論の正体
橋下徹氏が大阪市長時代、
交通局の給与水準を問題視し、バス運転手の高給が世論で批判されました。
当時の文脈では、
「バス運転手の年収が1000万円超」という報道もありました。
(J-CASTニュースなどで検証的に触れられています)
https://www.j-cast.com/2022/12/28453528.html
さらに橋下氏自身が「1300万円」という数字を言及した記録もあります。
https://go2senkyo.com/articles/2015/11/06/11465.html
で、どうなったか。
給与は引き下げられました。
拍手喝采。
「既得権益を壊した!」
「改革だ!」
…で、その後どうなった?
全国の公営交通、賃金上がりました?
上がってません。
むしろ
- 人手不足
- 運転士不足
- 減便
- 事故リスク増大
になってますよね。
つまり、
「高い賃金を叩く」→「全体の相場が下がる」
これが緊縮ロジックの本質。
🎭 実況解体③:本当におかしいのはどっち?
1000万円がおかしいんじゃない。
500万円が安すぎるんだよ。
400万円が低すぎるんだよ。
300万円で生活させてる社会のほうが異常なんだよ。
なのに、視線はこう誘導される。
「あいつらだけズルい」
これ、完全に分断ビジネス。
🎭 実況解体④:そして最高裁は“下げて平等”を容認できる構造
ここが本当にヤバい。
済生会山口総合病院事件。
何が起きたか。
- 正規職員だけにあった扶養手当などを見直し
- 非正規にも広げる
- その代わり、正規側の手当が減る
- 正規側が争う
- 「合理性あり」と判断
要旨はここで確認できます。
https://www.akatsuki-sr.jp/cms/wp-content/uploads/2024/11/News_R6-11.pdf
つまり、
「下げて平等」も合理的とされうる。
法はこう言う。
不合理な差がなくなればよい。
方向は問わない。
上げてもよいし、
下げてもよい。
企業が人件費総額を増やしたくなければ?
当然、「下げる」ほうが簡単。
これが同一労働同一賃金の副作用。
🎭 実況解体⑤:エッセンシャルワーカー分野の茶番
しかもですよ。
医療、介護、福祉、運送。
これ、ほぼ政府管理価格。
- 診療報酬
- 介護報酬
- 規制産業
「経営が厳しい」の大半は政策設計の結果。
なのに、
経営が厳しいから合理性あり
で不利益変更OK。
ちょっと待て。
政府が単価上げろよ。
診療報酬上げろよ。
介護報酬上げろよ。
バスの適正運賃守れよ。
それをやらずに、
- 世論には「1000万はズルい」
- 現場には「合理化しろ」
- 裁判では「合理性あり」
完璧な責任転嫁。
🎭 緊縮ロジックの構造
- 一部の高給をスキャンダル化
- 嫉妬を煽る
- 引き下げる
- 相場が下がる
- さらに全体が貧しくなる
これ、デフレマインド製造機。
🎯 結論:叩く方向を間違えるな
1000万円のバス運転手を叩くな。
叩くなら、
- エッセンシャルワーカーの単価を抑え込む政策
- 財政を絞る政治
- 分断を煽る言説
を叩け。
本当におかしいのは、
「高い賃金」じゃない。
「低い賃金を当たり前にする社会構造」だ。
そして最後に一言。
もしあなたが
「1000万円は高すぎる」
と言うなら、
あなたは自分の未来の賃上げ可能性を自分で潰している。
緊縮ロジックに拍手した瞬間、
あなたの給料もまた“合理的に”削られる。
それがこのゲームのルール。
笑ってる場合じゃない。

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