(※本文中の事実・数値には出典URLを付けています)
「若者の政治離れ」って、政治の話題になると毎回のように出てくる。投票率の数字を見ると、たしかに若い世代は強くない。だからといって、若者が政治そのものに興味を失ったかというと、僕はどうもそうは思えない。
むしろ“静かに見てる”んだと思う。選挙の時期だけ騒いで、終わったら忘れる社会の空気のほうが、若者を冷めさせているんじゃないか――そんなことを考えていたときに目に入ったのが、れいわ新選組の代表選挙に名を連ねた篠原一騎さんだった。候補者一覧に「篠原一騎(高校生)」と書いてあるのは、さすがに二度見する。 (https://reiwa-shinsengumi.com/reiwa-election_2/)
この記事では、篠原一騎さんが「どんなルートで政治に向かったのか」を軸に、若者と政治の距離の話を、データも交えつつ整理してみる。
れいわ新選組の代表選に出た高校生:篠原一騎という存在
まず確認しておくと、篠原一騎さんは、れいわ新選組の「第2回代表選挙」の候補者として公式サイトに掲載されている。プロフィール欄には「高校生」「2007年9月10日(18歳)」などが明記され、候補者一覧として紹介されている。 (https://reiwa-shinsengumi.com/reiwa-election_2/)
正直、ここが一番のフックだ。政治の世界って、どうしても“経歴の整った人”が前に出やすい。世襲、地方議員からの積み上げ、官僚や大企業のキャリア…そういう「よくある入口」が強い。そこへ通信制高校出身の若者が、しかも代表選という舞台に出てくる。
「若者が政治に興味ない」と言い切ってしまう前に、“興味を持った若者が、どこに流れ着くのか”を見たほうが早い。篠原さんは、そのサンプルとしてかなり分かりやすい。
記者会見でも名前が呼ばれ、発言している
れいわ新選組の活動報告ページ(候補者の記者会見記録)には、進行役が「篠原一騎候補お願いします」と呼びかけ、本人が「今年の9月で18歳になりました。高校3年生の篠原一騎でございます」と名乗る場面が記録されている。つまり“ネット上の噂”ではなく、党の公式記録の中で候補者として発言している。 (https://reiwa-shinsengumi.com/activity/26748/)
この「公式の場で話している」という一点だけでも、見方が変わる人は多いはずだ。
出発点がちょっと珍しい:N高等学校と「政治部」
篠原さんの経歴で目を引くのが、N高等学校(N高グループ)出身という点。そして、そこで「政治部」に所属していた、という話だ。
N高等学校ってどんな学校?
N高等学校は、単位制・通信制課程(広域)の高校で、学校法人角川ドワンゴ学園が運営している。公式の法人情報ページでも「学校教育法第一条に定められた高等学校」「全日制高校と同じ卒業資格を得ることができる」と明記されている。通信制=“別ルート”というより、「制度上きちんと高校」で、その上で学び方の自由度が高い、という理解がまず大事だと思う。 (https://nnn.ed.jp/corporate/)
そしてN高グループの概要ページには、「新しい教育のカタチ そこから生まれる新たな価値を見つける」という理念が掲げられている。オンラインを前提にした学びやプロジェクト型の環境に慣れた世代が、社会問題に接続しやすい土壌は確かにある。 (https://nnn.ed.jp/overview/)
「政治部」という入口が、いまっぽい
Stepup-schoolの取材記事では、篠原さんが中学生から政治活動を始め、N高1年の頃にはN高グループの「政治部」に所属していたこと、そこで鋭い質問を重ねていたことなどが紹介されている。 (https://stepup-school.net/news/detail/4695)
政治部って、普通の高校だとかなりレアだ。だからこそ、僕はここを“いまの日本の若者っぽい入口”だと思った。学校の中に、政治を「部活」として触れる回路がある。これは地味だけど強い。
家庭環境が、政治を「生活の話」に変えた
政治って、遠い。ニュースで見る国会は、口げんかみたいな場面だけ切り取られて流れてくる。そりゃ冷める。でも、生活が苦しいとき、制度の名前が突然リアルになる。
Steenzのインタビューでは、篠原さんが「家族が障がいを持っていたこと」「貧困」「不登校」などの経験を語り、行政の公共サービスが心強かった、という趣旨の発言が載っている。ここが篠原さんの政治の“根っこ”なんだろうと思う。 (https://steenz.jp/42895/)
僕は、この話がすごく重要だと思う。政治参加のきっかけって、結局「自分の人生に刺さる瞬間」があるかどうかなんだよね。本やニュースから入る人もいるけど、制度が生活を支えたり、逆に届かなかったりするとき、政治は一気に「自分の話」になる。
若者は本当に政治から離れているのか:投票率データで見る“現実”
ここで「若者の政治離れ」という定型句を、いったん数字で見ておく。
総務省の資料(参議院選挙・第26回=2022年=令和4年)では、全国の年齢層別投票率(抽出調査)として、18〜19歳が35.42%、20〜24歳が30.75%と示されている。 (https://www.soumu.go.jp/main_content/000646950.pdf)
同じく総務省の別資料(国政選挙における年齢別投票率の状況)では、令和4年参院選の全体投票率が52.05%である一方、20〜24歳は30.75%、25〜29歳は37.26%と、若年層が大きく下に出ているのが分かる。しかもこの資料は「各都道府県から4投票区を抽出、全188投票区」という抽出調査であることも明記されている。 (https://www.soumu.go.jp/main_content/001031612.pdf)
数字だけ見れば、たしかに“離れているように見える”。でも僕は、ここで話を終わらせたくない。
なぜなら、投票率が低い=関心ゼロ、ではないからだ。生活が忙しい、情報が信じられない、候補者が分からない、そもそも「自分が投票しても変わらない」と感じる――この“詰まり”のほうが本体だと思う。
ちなみに18歳選挙権は、2015年の公職選挙法改正で導入され、若い世代の意見を政治に反映させたいという狙いが政府広報でも説明されている。制度としては「若者に参加してほしい」と言っている。なのに現場では参加が伸びきらない。このギャップが面白いし、しんどい。 (https://www.gov-online.go.jp/article/201602/entry-7825.html)
政治参加の“壁”としての供託金制度:若者に重い現実
もう一つ、若者が政治に近づくときに立ちはだかるのが「お金の壁」だ。
参議院のサイトに掲載された供託金制度に関する質疑の中で、衆議院小選挙区は300万円、比例代表は600万円の供託金が必要で、一定の得票に達しない場合は没収される、と明記されている。 (https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/213/syuh/s213054.htm)
供託金の趣旨としては、政府答弁として「当選を度外視して多数の候補者が出ることを防止するため」という説明が引用されている。つまり“候補者乱立防止”という建て付けだ。 (https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/213/syuh/s213054.htm)
ただ、ここが難しい。乱立防止の理屈は分かる。でも、若い人や資金のない人にとっては、政治参加を「最初から諦めさせる装置」にもなり得る。政治を身近にしよう、若者の声を、という社会的な掛け声と、制度のハードルが噛み合ってない感じがする。
「私を育ててください」――この言葉が刺さる理由
篠原さんの言葉で印象に残るのが、「政治家を“育てる”時代」という発想だ。
Steenzのインタビューでも、政治は投票するだけでなく政治家を“育てる”時代だ、といった趣旨が語られている。ここ、僕はすごく良いと思った。 (https://steenz.jp/42895/)
さらに篠原さん本人のYouTube動画(代表選への立候補表明)でも「これからは、政治家を『育てる』時代。篠原一騎のことも、大きく育てていただきたい」という趣旨の発言が確認できる。いわゆる「俺についてこい」型じゃない。むしろ、共同作業として政治を捉えようとしている。
この姿勢を“頼りない”と感じる人もいるだろう。だけど僕は逆で、政治を一人で背負うファンタジーから降りている感じがして、そこにリアリティを感じた。
政治って本来、政治家だけの仕事じゃない。市民が問いを投げて、政治家がそれに応えたり、応えられなかったりする。その往復運動の中でしか育たない。篠原さんの言葉は、その当たり前を、変にカッコつけずに言っているように見えた。
僕が篠原一騎さんに感じる「現代っぽさ」
篠原さんの経歴は、典型的な“政治エリート”の筋書きじゃない。通信制高校、政治部、生活の中で制度に触れる経験、ロビー活動や提言書提出などの積み重ね――Steenz記事では、若者の政治参加、貧困、障がい者政策などに力点を置き、国会議員との意見交換や提言書提出に取り組んでいると書かれている。 (https://steenz.jp/42895/)
Stepup-schoolの記事でも、N高の政治部での経験や当事者目線を大事にしている点が紹介されている。 (https://stepup-school.net/news/detail/4695)
そしてれいわ公式の候補者ページでは、家族に障がいがあること、ひとり親家庭になった経験、生活困窮や不登校といった“現代の課題”に直面してきたことが語られている。 (https://reiwa-shinsengumi.com/reiwa-election_2/)
僕は、この一連の要素をまとめて「現代っぽい政治志望者」だと思う。良い悪いじゃなく、時代の肌触りがそのまま乗っている。
画像で雰囲気を掴む(参考)
- Stepup-school取材写真(篠原一騎さん)
(https://stepup-school.net/news/detail/4695)
じゃあ結局、篠原一騎とは何者なのか?
僕なりに一言で言うなら、篠原一騎さんは「政治を“思想”じゃなく“生活”から見て、言葉にして外へ持ち出した人」だと思う。
若者の投票率は低い。これは事実として出る。けれど同時に、制度の壁(供託金みたいな話)もあるし、政治の言葉が生活に届く設計になっていない面もある。そこに対して、当事者として問いを立て、代表選にまで出ていった若者がいる――この事実のほうが、僕には大事に見える。
「若者が政治に興味ない」で片付けるのは簡単だ。でもそれって、たぶん社会の側が楽をしたいだけなんじゃないか。若者が政治に近づける回路が、ちゃんと用意されているか。政治が“遠い言葉”になりすぎていないか。そういう問いの出発点として、篠原一騎さんは面白い存在だと思う。
関連リンク
- 篠原一騎さん
- 町田市議会議員 長谷川けいすけさん
- イベント主催者
- note 片倉ぱすたさん:https://note.com/brave_gerbil517
- 一応私のX(筆者)
- 「3/24 Abema Prime 出演予定」
3月24日、篠原一騎さんが「Abema Prime」出演予定(※ご本人の告知ベース)
そういえば、篠原さんは3月24日に「Abema Prime」出演予定とのこと。こういう“外に出る場”って、発信してる側からすると地味に体力勝負なんですよね。スタジオは暖かくても、本人のトークはたぶん熱い。
当日の詳細や時間帯は変更もあり得るので、いちばん確実なのは篠原さんのXで最新情報をチェックするのが安心です(私も当日、たぶんソワソワしながら見ます)。
※「出るだけで偉い」じゃなくて「出て何を言うか」が本題。そこが見どころ。 - 配信URL①: https://abema.tv/channels/abema-news/slots/BUj4Fe9SRvG2gX?utm_campaign=slot_share_cy&utm_medium=referral&utm_source=referral
- ②: https://abema.tv/channels/abema-news/slots/BUj4FeepVAq3q9?utm_campaign=slot_share_cy&utm_medium=referral&utm_source=referral

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